春の風
ビートの苗が、暖かいビニールハウスから畑へ移されるこの時期、決まって十勝では強い風が吹きます。遅い春一番と言えるのかどうか、青空のもと、温かい空気を含みながらも大地から吹き上げるような強い風は、まだ根の浅いビートを軒並み飛ばしてしまうこともしばしば。農家の方からすれば、植えたばかりの作物へ大きな影響が出てしまい、頭痛の種であることは間違いありません。
今年も、ビートの移植が始まった時期に合わせるかのように、週末中、強い風が吹きました。ただ、例年と違い、今年は時折雪も混じるような冷たい北の風となりました。苗が飛ばされていないか、寒さで弱ってしまっていないか、今日は朝から農家の方がきっと見回っていることでしょう。
自分の子供のように手塩にかけて育ててきた苗が、無事収穫の秋を迎えるまで、農家の方達は自然と真剣勝負の日々を送ります。ただ、今年もこうして、無事、種まきや苗植えが行えることに、何か感慨深いものを感じてしまうのは、私だけではないのではないでしょうか。
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