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食にあり

 毎週末のように野山を歩いていると、少しずつ変わってきたものがあります。それを一番感じるのは食べ物の好みです。
 以前、身体がアレルギー反応を示し始めると、それまで好きだった食べ物を嫌いになることがあると聞いたことがありました。これは極端な例としても、身体は必要なものとそうでないものを、嗜好という形に変えて私たちの頭に認識させているのだろうと、漠然と感じていました。でも、身体の声はあまりに小さく、意識して聞こうとしても、なかなか聞こえてこないものです。
 それが、朝ご飯やお昼御飯を背負って、黙々と何キロも歩いていると、不思議と自分の身体と対話しているような気がしてくる時間が出てきます。どんなにお腹が空いていても、買っていったおにぎりには食欲がわかなかったり、水の味の違いを敏感に感じたり、予め加工されたものよりは素材そのものを欲しがったり、思いの他、身体は主張していました。
 命のエネルギーは同調する、と言うと何だか仰々しく感じてしまいますが、自然の中に身を置いていれば、自然の物を身体が求めるのは当然のことなのでしょう。地の物を食べたり、季節の物を食べたり、少し前までは当然のことだったことも、近頃では意識しなければできなくなったことが沢山あります。山には登らずとも、自然を感じ、自然とつながる一番の方法は食です。食を知ることが、自然を考えることにもつながります。食育は、大人になった今だからこそ、きちんと学ぶ必要があるのだと、近頃感じます。

2015年06月08日

カテゴリ
今週のヒューエンス
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