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一人の時間

 何年か前、家族の用事で月に2度ほど週末に札幌へ出かけなくてはいけない時期があり、いい機会だと近郊のキャンプ場をいくつか回ったことがありました。家族が戻る夕方までの間、テントを立て、昼食を作り、本を読んだり昼寝をしたり、と優雅な一人時間を満喫していたのですが、当時は、どこのキャンプ場も子供連れの家族や学生のグループばかりで、一人でテントを立てているなどという人は珍しく、我ながらこの雰囲気の中では浮いているなぁなどと感じていました。
 さて、この夏、コロナ禍の中で、十勝のキャンプ場はどこも盛況だと聞きました。感染症のリスクがないとしても、テント同士が密集する場所は、やはり落ち着かないので、人が少なそうで、かつ雰囲気の良い場所を選んで向かいました。そこは、針葉樹と広葉樹が混ざり合う森の、静かな湖畔にあります。
 美しい木漏れ日の下、テントを張って準備がひと段落した後、ふと気づきました。周囲のおよそ7割が、ソロキャンパーのようなのです。一人用よりも少し大きめのテントを張り、薪を拾い集め、火をおこし、夕暮れ時にはビールを片手に一人湖畔を眺めに向かう、と言った様子です。年は20代から30代がほとんどのように見えます。実はこのキャンプ場、行ってから気づきましたが、携帯電話の電波も届きませんでした。ならば、彼らは自分だけの時間をもつためにここへ来ているのでしょうか。
 片や、久しぶりのキャンプに気持ちが高ぶり気味な私は、早速オニクワガタを見つけて大興奮。湖の中に魚を見つけてまたまた大興奮。大人な雰囲気の若者たちの邪魔にならないようにと気をつけながらも、ついつい、気持ちが夏休みの小学生に逆戻りしてしまったと、少し反省しました。

2020年08月24日

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今週のヒューエンス
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