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綿毛が飛ぶ


 子供の頃は、飛ぶ綿毛と言えばタンポポぐらいしか身近にはありませんでした。帯広へ来てしばらくは、この辺りは随分と沢山の綿毛がとんでいるなぁと、ぼんやりとした認識がありましたが、ちょっとした空き地ではタンポポがこれでもか!と一面黄色に染めているのを見かけていましたので、それが、タンポポ綿毛の季節からひと月も遅いことなど当時は気づいていませんでした。
 何年も前のちょうど今頃だったでしょうか。真夏のように良く晴れた日、河川敷の道が一体どこまでつながっているか興味がわいて、自転車でひたすらこいでみた時のことです。堤防を一段下がったところに芝生の美しい公園が続いていて、それをつなぐ細いサイクリングロードには、木々の若葉が心地よい日陰を作ってくれていました。その中を軽快に走っていると、とにかく綿毛が雪のように降ってくるのです。さすがにこれはタンポポではないと気付きました。この辺りに多いヤナギの仲間のドロノキが、綿毛を一斉に開いていたのです。地面にも綿毛が降り積もる様子を見て、ここは夏にも雪が積もるのか~と苦笑いです。
 この週末も、外仕事をしていると、どこからともなく綿毛が飛んできていました。いつもは気づかずにかかってしまう蜘蛛の巣にも、この綿毛が沢山ついているので、今だけは容易に避けることができます。洗濯物を外で乾かしている方などには、迷惑がられているかもと思いつつも、このふわふわとしたものが空を漂ってくるのを、「ドロノキたちが午後の綿毛を飛ばしている」なんて、名作映画のセリフを文字ってみたりして、ちょっと楽しい気分になります。個人的にはケサランパサランの1つに認定したいくらいなのです。
(写真は山の上の方で綿毛をつくるミネヤナギの仲間です。)
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十勝の景色
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