北国の代表的なスポーツといえば、スキー、スケート、スノーボード・・・。ここ最近ではカーリングも盛んです。 　十勝は中でもスピードスケートが盛んな地域で、オリンピック選手が何人も輩出されています。 　しかし、それほど多くのスケート施設があるわけではなく、地元の小中学校等では、通称「丘リンク」と呼ばれるお手製のスケート場で、将来のオリンピックを目指し、日夜を問わず、練習に励みます。 　「丘リンク」とは、雪が降り積もったグランドに水をまき、形を整え、製氷した氷のリンクの事ですが、天候の変化等にあわせて、先生や父兄が、子供達のために整備してくれたものでした。 　さらには、「池リンク」というものもあります。 　私の通っていた小学校には、グランドとちょうど同じくらい大きさの池があり、冬になって氷が張ると、生徒全員だけでは足りないため、父兄も参加して、この「池リンク」を整備します。どんなに小さくても、池は池。水草が飛び出ていたり、氷が薄い部分があったり、その素朴さを他の小学校の生徒から、失笑された事さえありました。 　もちろん環境の整ったリンク場で練習する事は、素晴らしい事で、よい結果が出やすいと思います。 　しかし「お手製」のリンク等で練習する事で、確かに設備が最高ではないかもしれませんが、その場を用意してくれた人に対しての感謝の思い、そしてその環境の中でこそ生まれるチャレンジ精神、ぶれない思いをつかみ取る事ができるような気がします。