帰省先から戻り、数日ぶりに十勝の空を見上げました。どこまでも続く青い空には、薄い帯状の雲が、これまたどこまでも長く敷かれていました。ひんやりとした空気をいっぱいに吸い込むと、お正月休みに緩んだ身体も気持ち良く引き締まります。
十勝の初日の出をまだ見ていなかったので、今朝は日の出前に家を出て、北へ向かいました。雪原の奥にカラマツの防風林が並び、さらにその奥でオレンジ色が少しずつ濃くなっていきます。浮かんだ雲もピンク色に染まり始め、やがてオレンジ色へと変わったことに気づくとほどなく、大地に閉じ込められていた光が解き放たれたように、眩しい太陽が顔を出しました。１年中、この空を眺めていますが、この日の出までの時間が一番美しく、好きな時間でもあります。新しい１日が、そして新しい１年が無事始まりました。
１年は四季を通じて流れていきますが、同じことを繰り返していくのとは少し違います。１年前と同じ場所に立っているようでいても、自然も人も螺旋階段を一段ずつ上っていくように、少しずつ変化しているからです。何も意識しなければ１年はあっという間に過ぎ去りますが、わずかな変化を感じながら過ごしていると、その一時が、いかに貴重なものかを実感していくことになります。新しく動き始めた１年が、そんな瞬間の積み重ねで満たされ、描かれた螺旋が美しく空へ伸びていけるよう、心新たに励みたいと思います。
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