淡い緑の草原の丘はどこまでも続きます。この広い大地の主は牛たち。分かりにくいかもしれませんが、写真の中央辺り、奥の丘の斜面にも針先ほどの白い点がぽつりぽつりとあるのが見えるでしょうか。これも乳牛たちですから、その広さが少しだけ伝わるかもしれません。
夏休み終盤の日曜日、日本一広いという公共牧場には、レンタカーや道外ナンバーの車も多くつめかけていました。展望テラスの東面に設けられた窓に映る大展望に、歓喜の声が上がります。広い大地などすっかり見慣れた景色だと高をくくっていた私も、久しぶりに眺めて、その広さに改めて驚きました。
いくつもの丘が連なる高原に放たれた乳牛たちは、"のびのび"という言葉がぴったりの暮らしをしています。草を食みながら進む足の運びは、「牛歩」などという言葉とは印象が違い、群れは広がったり集まったりを繰り返しながら丘をどんどんと移動していきます。全力疾走している牛も見えました。遠目からも、体の締まりも毛艶も良いのが分かります。本当に、理想的な環境で育てられているのでしょう。
雨雲が近づいてきたのが見えて丘を下り、帰り道にジェラート屋さんに寄りました。彼女たちも、もうすぐ大地の恵みをたっぷり受けた美味しいミルクを出すようになるのでしょうか。楽しみです。
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