ミニにんじんの間引きをしたら、長さが５センチにも満たないミニミニにんじんが沢山採れました。ひとつずつたわしで水洗いをして、皮ごとかじってみると、小さいながらも香りと甘さを備えた立派なにんじんでした。
にんじんは、発芽すれば半分は成功と言われているそうです。種がとても繊細だからです。でも、６月のまだ朝晩に冷えが残る頃、無事に出てきた芽を見た時は、これで半分成功！と喜ぶよりも、糸のように細い葉のあまりに頼りない様子に「これで本当に半分成功？」と疑ってしまったくらいです。それでも、１ヶ月ほどして、ちゃんとにんじんとして育っているのですから、本当にすごいなと感じ入ります。
作物を育てる上で、人間の一番大事な仕事は、環境を整えてやることだと言います。逆に言えば、環境が整っていなければ、どんなに可能性を秘めた種も、芽を出すことができずに終わってしまうこともあるかもしれません。水を枯らさないようにできているのか、新鮮な風を送れているのか、のびのびと根が張れる土にしてあげられているのか。足りなくてもダメ、多すぎてもダメ。みんなが失敗したり苦労したりしたところは、知識が集まってくるところでもあります。先達の声に耳を傾けつつ、言葉を発しない相手の"いい塩梅"を探る作業は、想像以上に奥が深くて面白いな〜と思います。
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