ナナメに歩きたい
帯広の道路は碁盤の目に敷かれています。「東4南13」などと東西南北と数字が分かれば、土地勘がなくてもだいたいたどり着けてしまうので、とても合理的で便利です。でも先日歩いている時に、会社の方へ向かって斜めに伸びる歩行者と自転車の専用道路に突き当たりました。そう言えば、車で通る時にこんな道があるのを時々見かけていたなと思い出しました。これはいい!そう思ったのは、実際に歩いてみると、あっという間に会社に近づいたからです。思いがけず高校時代に習った三角関数を思い出すことになりました。
四角を基準に歩くのは、確かに迷いにくくて楽ではあるけれど、時にはナナメに歩きたい!そんな欲求はここの住人ならではかもしれません。だから町の中をくねくねと自由に流れる川に沿った道なんかが楽しいのかもしれないな、とも思います。そして、ナナメの道は桜並木になっていることも多く、この季節はハチたちに紛れてふらふらと引き寄せられてしまいます。今年の桜はあっという間に満開になり、強風に吹かれ、冷たい雨がふって、とても短い花の命でしたが、なんだか最短距離のナナメの道こそ、のんびり味わって歩きたくなってしまうのです。