切ない気持ち
連休最後の祝日は、気持ちの良い青空に恵まれました。
街を歩くと、前日の冷たい雨で落ちてしまった、色づき始めの楓や桜、白樺の葉っぱが、モザイク模様のように敷き詰められています。落ち葉の上をかさかさと音を立てながら歩いていると、秋の匂いが感じられ、何だか切ない気持ちになりました。あっという間に過ぎてしまった夏が名残惜しいのか、これから迫る雪の季節への憂いなのか、切ない理由を一言で表すのはとても難しいものです。この何となく"切ない"という感情は日本人独特のものらしく、切ないという単語を英語に訳すことは非常に難しいと言われています。逆に言えば、日本人らしい複雑で細やかな感性を、最も端的に表している言葉なのかもしれません。
今の季節、外ではリスが胡桃集めに奔走し、雪虫がふわふわと舞い始めています。毎日忙しく頭をフル回転させるばかりではなく、少し息をついて、心が感じる変化に目を向けてみるのも、豊かさにつながる大切な時間なのかもしれません。
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