アナログの世界
今週のヒューエンスでは、文章と合わせて写真も大切な要素です。そして北海道は四季を通じて被写体には事欠かない、とても魅力的な土地です。近頃は、デジタル一眼レフも初心者向きの手ごろなものが売り出され、素敵な写真を撮ることがそう難しいことではなくなりました。
私自身も長くデジタルカメラの愛用者でしたが、母から譲り受けたフィルムカメラを使うようになってから、時代に逆行してアナログの世界に惹き込まれてしまいました。出来上がったフィルムの小さなコマをルーペで覗くと、そこには風景をそのまま切り取ったかのような色彩豊かな世界が広がり、見慣れたデジタルの写真とは、違った艶やかさがありました。写真の形にするまでには、フィルムを現像したり、スキャナーで読み込んだり、多くの手間がかかりますが、その分、シャッターを押す時には「渾身の一枚」という緊張感もあります。そうやって撮った写真は、多少ピントがずれていても愛着がわいてくるものです。
世の中の情報はどんどんデジタル化され便利さを増していますが、アナログの世界の“味”もまだまだ失われずにいてほしいと願うこの頃です。
- カテゴリ
- 今週のヒューエンス
- 更新日
- 閲覧数
- 487