感情
北海道は自然が多く、整備されていない所がまだまだ沢山あります。
実際、私の家も、自然の中を開拓して家を築いており、幼い頃過ごした家は、トイレもお風呂も家の外にありました。
当時は、下水道はもちろんですが、上水道も完全に整備されていなかったため、屋外にある井戸水が大切な水資源でした。
また、暖をとるにもストーブは1台しかなく、家族が寄り添いながら、一つの部屋で過ごし、友人の家に行くにも、子供が一人でいくにはかなりの道のりでした。
それが、約30年前の当たり前の風景でした。
しかし、この30年で、時代は急速に変化し、建てられる家には自分専用の部屋があり、テレビはもちろん各部屋に1台、携帯も1人1台が当たり前になりました。
確かに便利な時代とは言えるかもしれませんが、同時に当たり前にあった大切な時間が、当たり前に取る事もできにくくなり、歩きながら普通に視野に入ってきた風景も、車窓からでは見過ごしてしまう事も多くなってしまった気がします。
物音一つしない冬の夜。
雪が降り積もる音を感じる事ができました。
真っ白な雪が綺麗だなどと思うよりも、あまりにも身近に降る雪に、強い恐怖を感じたものです。
いろんな欲や感情を持っている私達人間。
しかし、ありのままの姿で、そこにある自然界の方が、とても強くその感情を表しているような気がします。
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