何気ない日常
春の柔らかな日差しの日曜日、一斉に咲きだした花々を見に近くの公園を散歩していると、丁度、知人からの電話が鳴りました。
「今、外出中?」との問いかけに、何とはなしに「散歩中」と答えると、すぐさま「散歩か、うらやましいな」という言葉が返ってきました。
知人は2ヶ月前の地震で被害を受けた地域に住んでいます。直接的な被害はそれ程大きくなかった場所ではありますが、地震後の様々な影響から、外出するにもいまだにマスクが必要で、天気が良いから散歩でも、というような感覚は私と話をするまで忘れていた様子でした。
満開の桜を美しいと、春のそよ風を心地よいと感じるのは、日常のささいな一場面のように思えますが、安全な環境があって初めて生れる感動で、実はとても贅沢なことなのだということを、改めて思い知らされました。
みんなが日常の何気ない出来事に、素直に感動できる日が早く来ることを、願わずにはいれませんでした。
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