白鳥の飛来地
帰宅途中、雪道を踏みしめながら歩いていると、この季節特有の鳥の鳴き声を聞くことができます。
ふと夜空を見上げると、きれいに並んだ白鳥が飛んでいます。
この白鳥を見かけると、寒い冬、「シバレ」を感じる十勝の冬到来です。
白鳥は、毎年遠くシベリアからやってきます。十勝川は冬も結氷しないので、越冬のため飛来するのです。
シベリアと日本の距離は約4000キロ、この距離を道も間違えることなく目的地に辿り着く白鳥達の能力には頭が下がります。
近年、白鳥達はだんだんと人間になれてきているようで、餌を求めて陸地にあがってくるようになりました。というのも、12月から3月の間、「白鳥小屋」が開設され餌が売られているのです。餌を探さなくても貰えるという環境はいかがなものか・・・とも思いながら、やっぱり何度見ても飽きない白鳥の美しさには勝てないものです。
十勝川の北側には温泉街があり、世界で2箇所(十勝川温泉とドイツのバーデンバーデン)しかない「モール温泉」が有名です。
「モール温泉」とは植物堆積層を通って湧き出た温泉で、温泉熱の人体皮下浸透度が高く、短時間で体の心まで暖めてくれます。独特の色がついていて、植物性のためか触感はぬるぬるしています。この"滑り"効果でお肌がツルツルになるため「美人の湯」とも言われているのです。
夜はゆっくり温泉につかり、朝は少し早起きをして白鳥と戯れる、この土地ならではの楽しみ方です。
毎年1月下旬には「おとふけ十勝川白鳥祭り」が開催されます。
夜の雪原に300以上のオブジェと幻想的な雰囲気の中、音楽にあわせたイルミネーションが点灯します。
雪景色をより楽しむには、時にはこんな演出が必要なのかもしれません。
冬の十勝もなかなか風情があってよいものです。
ぜひ一度いらして、体感してみませんか?
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