麦わらロール
立秋と言っても暦の上だけ、でもありません。本州の方には信じられないかもしれませんが、十勝では茹ってしまいそうな暑い日でも、日が落ちると半袖では少し肌寒いと感じられるようになりました。昼間は蝉の声が降り、夜はリンリンと涼やかな音が響き、1日の中で夏と秋の混じり合ったような空気が流れます。
忙しさを増すのは秋の虫だけではありません。小麦に豆、トウモコロシと収穫が迫り、農家の方にとっては一年でもっとも気合いの入る時期になりました。
収穫された野菜たちは早朝に出荷されてしまうものも多いため、採れたてが山のように積まれたトラックなどを目にすることは、実はあまりありません。でも、小麦の穂を刈り取った後に現れる、黄金色の大きなロールを見ると、今年もこの畑は立派に収穫を終えたのだと知らせてくれているようで、嬉しい気持ちになります。
ロールは雨が降る前に取り込まなくてはいいけないのか、でき上がったロールはあっという間に姿を消してしまいます。気まぐれな空模様のせいもあって、週末限定のカメラ持ちには、青空の下に気持ち良く転がる姿を撮るチャンスは、なかなかめぐって来ていません。お盆の連休中、北海道へ遊びに来て金色の畑を見かけたら、是非、麦わらロールを探してみてください。その風景だけでも、北海道に来た満足感をいっぱいに感じられると思います。
2015年08月10日
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