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はぐれ鳥

 先週、通勤時に渡り鳥の編隊を見かけました。もうそんな季節です。
 夜、河川敷をジョギングしていたら、鳥が鳴きました。暗くて姿は見えませんでしたが、ガンのようです。残念ながら、鳴き声を翻訳する技を持ち合わせていないのですが、何だか切羽詰まった声に聞こえ、「群れとはぐれたかな?」と思っていたら、声の主が一羽、飛んでいきました。後にも先にも、他には頭上を過ぎる鳥にも群れにも会いませんでしたので、やはり、はぐれてしまったのかもしれません。
 高い空にきれいな一文字を描きながら飛んでいく鳥たちを見上げていると、うらやましいような気持ちになりますが、はたと、はぐれた一羽の立場になったら、と考えてしまいました。大型の渡り鳥などは、パートナーとの絆がとても強く、秋は子供も交えた家族単位でえさ場へ向かう姿をよく見かけます。ハクチョウやガンなどの声が、金管楽器のように遠くまで響くのは、家族や仲間とのコミュニケーションに必要だからだとも聞いたことがあります。そして、渡りのときは、複数の家族が連れ立って、大勢で飛び立つことになるのでしょう。もしその時までに合流することができなければ、渡りをあきらめて、ここへ留まらざるをえなくなってしまうかもしれません。そうなれば、次に家族に合流できるチャンスは、約半年後、来年の春です。残された者の気持ちも、残してきてしまった側の気持ちも、想像すると何だか切なさが染みこんでくるようです。


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