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雪のあと

 ドカ雪の混乱も落ち着きつつある日曜日、風はあるものの、ところどころ澄んだ青空が見えています。頭の高さをはるかに超え、左車線の中央あたりまで迫り出した雪山を、慎重に避けながら車を走らせていると、バンバーが雪に突き刺さっているのを2度ほど見かけました。決して小さくはない車のパーツが、落ちてしまったことにも気づかず走っていったのかと思うと、数日前の混乱ぶりが改めて思い出されます。前の冬ほどの量ではなかったものの、水気を含んだ雪の重たさは強烈だったと、腕をさすります。
 大雪の後の空気は、ほどよく湿度もあり、いつもよりも澄んでいるように感じます。歩いていてとても気持ちが良いものです。でも、薄氷の足元も常に気にしなければなりません。上を向いたり、下を向いたり、気持ちは行ったり来たりです。夕焼けになりそうな時間帯、シジュウカラの声はちらほら聞こえてくるものの、他の生き物の気配はあまり感じません。「遅い時間だし当然か」と思いながら見上げた木には、雪の塊を乗せて重そうにしなっている枝が、まだ沢山ありました。
 あの雪の夜を、小鳥たちは、リスたちは、どうやって過ごしたのでしょう。体の大きな白鳥やワシなどの渡り鳥たちには、雪風を避けて宿れる場所があるのでしょうか?過ぎてしまえば何事もなかったかのように見える穏やかな日にも、厳しい世界が常に隣り合わせているということを、自分も同じように厳しい目に合ってみないと気付けないこともあるのだと改めて思います。

 今年も多くの皆様に支えられて、一年を無事に過ごすことができました。本当にありがとうございました。皆様も、どうぞ明るく健やかな新年をお迎えください。
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