防風林
午後も3時を過ぎると、太陽は既に西に大きく傾き、白い雪の上には木々の影が長く伸び始めます。今週22日は冬至、1年で最も太陽の出ている時間が短い時季です。
十勝の畑では、よくカラマツなどの木々が防風林として植えられています。本州よりも面積が広く、近くに山などが少ないこの辺りでは、冬の風雪を緩衝するため、また春先の強い風から幼苗を守るため防風林は大切な役割を果たしています。遠くから眺めると「本当に風よけになるのだろうか」と心配になる細さのものもありますが、それでも、春先この防風林の周りから雪が融け、真っ先に小麦の緑が顔をのぞかせることから、しっかりと役割を果たしていることが分かります。
この防風林の恩恵を受けているのは、畑の作物だけではありません。エゾリスやキタキツネなどの動物達も、防風林を餌場や移動用通路、隠れ場所として利用しているそうです。空に向かって真っ直ぐに高く伸びた立ち姿は、北海道の厳しい風を真正面から受け止めてくれるとても頼もしい存在なのです。
2011年12月19日
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