お花見
1週間前は雪で覆われていた公園が、この週末にはそのほとんどが融けていました。久しぶりに太陽の光を受けた地面からは、福寿草が一斉に開き、花畑を作っていました。公園内を歩いていくと、日当たりのよい場所ではアズマイチゲが白く小さな花も咲き始めていたり、日陰ではザゼンソウが紫の頭をちょこっとのぞかせていたり、誰もが春の太陽を逃すまいと伸びてきているのが分かります。
北海道の春は短く、気温が少しずつ上がっていくに従って、花畑の主役もめまぐるしく入れ替わります。きっと来週にはアズマイチゲがもっと広がり、再来週にはエゾエンゴサクの青やカタクリの赤紫の花畑が鮮やかになっているでしょう。その次はオオバナノエンレイソウの華やかな白い花畑。これを過ぎると、一気に緑の量も高さも増して、小さな花達は見えなくなってしまいます。
短い春、野生の花達の移り変わりは、1年の中でも最も生命力に溢れ、ダイナミックな時期です。満開の桜を見上げるだけがお花見ではありません。腰をかがめて、一面に広がる小さな花達の世界に目を向けるのも、ここでしか楽しめないお花見なのです。
2012年4月16日
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