頂きを目指す
登山者の中で、ピークハンターと呼ばれる人達がいます。山の頂上に立つことを一番の目的とする登山者を指した言葉です。登った山の"数"を競う傾向にあるピークハンター達を、長年山に親しんできた人達は、必ずしも好意的に受け取っている訳ではないようですが、何度か山を経験してみると、頂に立つ、ということはそれだけで十分に価値のあることだと感じるようになりました。
得てして山の一番の難所は、頂上までの数百メートルに集中しています。長い登りで疲れも溜まってくる頃に始まる急斜面は、目にしただけで気持ちが折れてしまいそうになります。もちろん、頂上まで行かずとも、周遊しながら花や景色を楽しむことも十分可能ですが、どんな山でも、頂上でしか味わうことができない景色が必ずあるのです。今まで見えなかった反対側の景色、自分たちより高い山々、眼下を流れる雲の早さ。あんなに辛い登りだったのに、頂上に着けばその苦労もすっかり忘れ、広がる山々を眺めながら、次はどこを目指そうかと考えてしまうほどです。
登山はよく人生になぞらえられることがありますが、まさにその通りだと感じます。どんな目標でも達成される目前が一番険しいのです。裏を返せば、苦しいと感じた時こそ、目標に近づいていっている証拠なのだと言えます。そこで歩みを止めてしまうことは簡単ですが、そこを踏みとどまって次の一歩をくり出すことが本当に価値のあることなのだと思います。
当社も越えるべき山は沢山ありますが、一歩ずつ頂を目指して歩んで行きたいと思います。2013年も、皆様からの変わらぬご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
2013年1月4日
- カテゴリ
- 今週のヒューエンス
- 更新日
- 閲覧数
- 512