未来への可能性
長いお休みの間、ここぞとばかりにずっと読みたかった歴史小説を読破しました。歴史小説というと、史実に即さない部分もあるため好みの分かれるところですが、型どおりの歴史しか学んでこなかった者にとっては、もうひとつの歴史を垣間見るような、想像をかき立てられる楽しさがあります。
以前、歴史の研究者の方が、「人間は先人達のたどってきた跡を見ながら、後ろ向きで未来へ向かって歩いているようなものだ」とおっしゃっていました。確かに、まだ起こっていない未来を見ることはできませんので、まさに言い得て妙です。
今の時代、先が見えないことへの不安を漠然と抱えている雰囲気がありますが、未来が見えないことは、どんな時代に生きた人でも、どの国の人でも同じことなのです。未来にはどんなことが起こるかわからないからこそ、目の前のことに一生懸命になれたり、大きな夢を抱くことができるのでしょう。新しい1年が始まると、なんとなく心がうきうきとするというのも、未来への可能性を無意識に感じているからなのかもしれません。
歴史に名を残している方は、志や夢をもち続けた人ばかりです。見えないことへの不安より、可能性を信じる方が大きな力になる。これはいつの時代も普遍なのだと歴史は語っているのだと思います。
2013年1月7日
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