主役の花
今年の春は、いつもにも増してゆっくりです。先週末、桜が開花したものの、その後気温が上がらず、満開の下でのバーベキューはもう少し先になりそうです。華やかな桜のお花見を心待ちにしている方にはじれったい春ですが、その代わり、他の花たちをゆっくり楽しめそうです。
市内の中心にあるグリーンパークでは、エゾノリュウキンカの黄色い花(写真・上)や、シラネアオイの薄い紫の花が咲いています。散策路を歩いていくと、目立たない花ではありますが、フッキソウ(写真・下)もほんのり白い花畑を作っていました。
北方系の花たちは、気温が上がると、我先にと多くの種類が一気に花を咲かせてしまいますが、今年は気温が上がらないために、順番に主役を交代しつつ大地を飾ってくれているようです。
桜が満開になってしまえば頭上にばかり気をとられ、暑さを感じ始める頃になると林床には広葉樹の深い影が落ちてしまいます。作物のことを考えれば、気温が上がらないのは頭が痛いばかりではありますが、いつもは見過ごしてしまうような花々に、時にはみんなが目を向けてくれると嬉しいな、と思います。
2013年5月13日
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