十三夜の月
お天気に恵まれた週末。春霞がかかりつつも、久しぶりに日高から東大雪の山々までくっきりと見渡すことができました。冬の間は雲で隠れていることの多い十勝岳連峰も、その真っ白な峰々を、南の端から北の端まできれいに見せてくれていました。その美しさに魅かれて、この日の行き先は富良野方面に決定です。
まだ背丈よりも高く雪が残っている山道を進み、十勝岳連峰南端の登山口がある、吹上温泉に到着。太陽はすでに地平線近くにあり、一面がオレンジ色の光に包まれていました。
始めは薄くかかっていた雲も、少しずつ晴れ、上ホロカメトックの山頂も見えてきました。そして、その上には、十三夜の月が。山と比べるとどうしても控目に映りますが、太陽の赤にも染まらず静かに浮かぶ姿には、何か特別な力を感じます。
1時間ほど堪能し、寒さも限界に達して帰ろうとした時、カメラと三脚を抱えた人達とすれ違いました。紺青の空に浮かぶ月を撮りに来たのでしょうか。それもまた、何とも言えない美しさなのでしょう。何度も振り返っては、月の光に照らされて浮かび上がる山並みを眺めつつ帰る道のりも、久しぶりに楽しいものでした。
2014年4月14日
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