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青鷺

 春霞の立つ日が増えました。大地が顔を出し始めた証拠です。すっきりしない天気だと思えばそれまでですが、白い空の奥に、更に白い山並みが見え隠れしているのを見つけると、同じ白にも表情があることを知ることができます。そして、夕刻の空もまた、柔らかな雲がオレンジのようなピンクのような、はたまた紫のような優しげな色に包まれ、寒さに凝り固まった肩からすっと力が抜けていくようです。
 この春、近くを流れる小川の岸辺に、一羽の青鷺を見かけるようになりました。水かさを増した川の淵から、じっと水面を見つめています。実は、ここ何年かで初めてのことです。十勝にも青鷺が営巣しているコロニーがありますが、高い木の上に見上げるか、飛んでいる姿を見かける程度でした。青鷺は、飛行中や寒さをしのぐときなど、長い首をぐにゃりと折り曲げて、まるで肩をすくめたような姿になります。どちらかというと、ペリカンのようなずんぐりとした印象です。それが、細い首をスッと伸ばし、じっと獲物を見据える立ち姿は、こちらもつられて息を止めてしまうほど凛々しいものでした。全身に気をめぐらしている姿は、こんなにも美しいのかと驚きます。
 新しい春が動き出し、当社にも新しい風が吹きこんできました。自分はどんな姿に見えているでしょうか。頭のてっぺんからつま先まで、しっかりと芯の通った姿でありたいと、改めて思う季節です。

2016年04月04日

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今週のヒューエンス
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