冬支度
山の上はすっかり銀世界ですが、帯広ではまだ雪がちらつく程度です。雪が積もれば積もったで「大変だー」と大騒ぎですが、雪がなくても心配になるのが、きっと北国の人の心情でしょう。「このまま(ホワイトクリスマスではなく)グリーンクリスマスになればいいのに」と、とにかく夏が大好きな知人が話していましたが、クリスマスはやっぱり白い方が断然きれいだ!と、私などは思ってしまいます。
暖冬とは言え、きりっと冷え込んだ日は、地面に随分と立派な霜柱が立ちます。踏み石も同じように凍上していたのでしょう。それに気付かず、不用意に足を乗せてしまったものですから、「ズンッ」と鈍い音を立てて石が沈み、驚いて飛び上がりそうになりました。地面が凍れば家でも持ち上げられてしまうそうですから、踏み石ぐらい軽いものなのでしょう。水の力というのは本当にすごいと感心してしまいます。
夏に植えた植物の大部分は、地上部が枯れてしまいました。宿根草であれば、また来年も芽が出ると聞いていますが、地面の中が凍ってしまっても、根は本当に無事なのかと心配になります。株分けしてもらったアジサイには、来年花が咲くであろう大きな芽が、既に細い枝の先に出来ていました。今は堅く閉じていますが、無事冬を越せば、次の初夏にはきれいな花を咲かせてくれるのでしょう。そんな様子を想像しながら、古い枝を剪定したりするのは、寒空の下であっても楽しい作業です。厳しい冬を越すための植物たちの支度は、ほぼ済んでいるようです。後は、彼らとって掛け布団の役割である雪が、こんもりとかかってくれれば完了、と言ったところでしょうか。それでもやはり、早く積もってほしいようなほしくないような、複雑な雪への気持ちを、人間側は捨てきれません。
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