ブユの季節
気が付いたら、見事なグラデーションになっていた中玉トマト!雨上がりの水滴も手伝って、つやつや度も増しています。いつまでも眺めていたいほどきれいな上に、昼間の太陽と夜の冷涼な空気のおかげで、ほったらかしにされていたとは思えないほど甘さも抜群です。親はなくとも子は育つとはよく言ったものだなぁ、いや、トマトにとっての母は私じゃなくて大地だ、などと一人つっこみながら、ほおばったトマトの出来栄えにまた驚きます。
収穫の後に待っているのは、もちろん草取りです。雨上がりの涼しさの中、30分ほど続けていたら、ブユに刺されてしまいました。それも、左腕だけ4か所もです。北海道暮らしの長さに比例してブユへの耐性もついたと自負していたのですが、気が付いた時にはあちこちから流血し、刺されたと知った途端に、猛烈なかゆさが襲ってきました。一日程度では腫れも引かず、繰り返し襲ってくるかゆみに耐える日が続くと、これが両腕でなくて良かったと、つくづく小さな巨人の力を思い知ります。
ブユは水のきれいな川でしか生息できないので、ブユが沢山いる=川はきれい、という証拠でもあります。本州で暮らしている時は、蚊の羽音が寝苦しい夜こそありましたが、ブユに刺された記憶はなく、十勝で洗礼を受ける度に、この辺りの川はどこもきれいなんだと驚かされました。ですが、何故かいつも標的になりやすい私としては、きれいな川に囲まれて暮らしていることが嬉しいような嬉しくないような、複雑な気持ちを抱いてしまう季節でもあります。
2020年08月17日
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