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春告鳥

 春分の日、雪山を割ってチューリップの芽がいくつも出ているのを見つけました。小さな春に嬉しくなったその翌日、冷たい雪やみぞれが降り続き、あっという間に芽は隠れてしまいました。お彼岸を過ぎても、冬と春とのせめぎあいはしばらく続きそうです。
 久しぶりの雪景色の奥に、鳥の群れが横切りました。レインウェアを着込み、望遠レンズを抱えて、散歩がてら外へ探しに出かけます。公園のそばの電線に、沢山の影を見つけました。私にとっての春告鳥、キレンジャク達でした。
 近くにはハマナスの生垣があり、彼らはそこを昼ごはんの場所と決めているようでした。電線の上から、ひらりひらりと舞い降りてきては、ハマナスの実をついばみます。車が通ると一斉に電線に避難しますが、すぐにまた下りてきます。そのたびに小さな鈴のようにチリチリチリ〜と鳴き、ハマナスの実をほおばってはチリチリチリ〜と鳴きます。顔立ちはキリッとしているのに、どんな小鳥より控えめで軽やかな声は、いつも何かに喜んでいるようにも聞こえ、寒空の下でも「春だな〜」と思えてくるのです。

 さてさて、上の写真には12羽が写り込んでいました。そのうち、2羽はヒレンジャク(緋連雀)のようです。カムフラージュが上手い!

2021年03月22日

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今週のヒューエンス
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