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ビッグフット

 先週、仕事で帯広郊外を車で走っていました。右を向いても、左を向いても真っ白な雪原が広がっています。その日の朝は、氷点下16度まで気温が下がり、通勤時間にはダイヤモンドダストも舞っていたほど冷え込んでいましたが、雪がどっさり積もると、景色にはどことなく温かみが感じられる気がします。
 銀世界をまぶしく眺めながら車を走らせていると、広い畑の中を、大きな足跡が貫いているのを見つけました。これまで見覚えのないような大きさでしたし、人のものでもないことはすぐに分かりましたので、「もしかしてヒグマ!?」、「雪の上のヒグマの足跡は初めて!」と、どきどきしてしまいました。でも、よく考えると、厳冬期にはヒグマは冬眠しているはずですから、もしそうであったとしても驚きの事実になります。仕事を終えた帰り道に、車を止めて改めて観察してみると、ふたつに分かれた蹄の形がわかる所がありました。「な~んだ、シカだったか!!」雪が深かったため、きっとジャンプしながら、半分埋まりながら横切った跡が、いつも見慣れたエゾシカたちのそれとは、少し違って残ったのでしょう。
 理屈は簡単なことでしたが、なんだか面白くて妙に気になり、週末にまた様子を見に出かけてしまいました。すると、あれれ~、最初に見つけた時にはなかった他の動物たちの足跡が加わっていました。エゾシカの大きな足跡に沿うように続いているのはきっとエゾユキウサギのものでしょう。そして、写真の右中央あたりから合流しているのはキタキツネのようです。もしかしたら、“鹿の跡を借る兎”でしょうか。シカのにおいや足跡に紛れて、キツネを煙に巻く作戦です。キツネもちゃんとウサギの痕跡を追っているように見えますが、途中に争った跡はありませんから、きっとここでは、ウサギは捕まらずに済んだのでしょう。
 しばらく雪のない生活が続いていましたから、こんな天然の推理ゲームの楽しみをすっかり忘れていました。やっと冬らしくなったと、嬉しさを感じた週末でした。
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今週のヒューエンス
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