待ち人
空が真っ白で霧がかった朝、雪になる寒さではありませんが、雨粒ぐらいは落ちてきそうです。生き物たちの緊張が和らぎやすいこんな日は、ずっと会いたいと思っている生き物に出会えるかもしれないという期待とともに、家を出ます。
小鳥たちの声はやや少なめ、でも、エゾリスたちは元気いっぱい!二週間前よりもふかふか度を増した落ち葉のじゅうたんの上で、もうあちこち走り回っています。
太い幹の上に、会いたいその生き物は静かに座っているはずです。遠巻きに、静かに、木を見上げてみますが、その気配はありません。今日もだめか~。
やはり、三脚を構えて、日がな一日座り込むくらいの根気がないと、会うことはできないのかもしれません。でも、移り気な心は、それを容易には許しません。あちこち跳ね回っているリスたちに、ミズナラのどんぐりや落ち葉に、苔むした朽木に、すぐに目が奪われてしまいます。結局のところ、敷地をぐるりと一周し終わる頃には、心はすっかり満たされて、でも空き空きの腹具合に負けて、家へ帰ることになります。
この日撮った写真を確認していたら、イチョウ並木の下で、リスが冷たい手に息を吹きかけながら、遠くからやってくる誰かを待っているかような一枚がありました。実際には、木の実をかじっていただけなのだろうと想像しますが、待ち人来ず、そんな心境を表しているようにも見えて、面白い発見でした。
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