波乗り
一進一退だった冬将軍も、本格的に居座りそうな空模様になり、水を使う外仕事は、そう気軽にできるものではなくなっています。噂に聞いていたフンベのサーファーを初めて見かけたのは、5年近くも前のことですが、久しぶりに眺めた海は、その時よりずっと沢山のサーファーを、白波の間に浮かべていました。
仲間と言えるのかライバルなのかはわかりませんが、サーファーが増えると起きると聞いたことがある、いい波をめぐる熾烈なポジション争いは、既にここでも起きているようです。やってくる波に合わせて何人かが一斉にパドリングを始めますが、大抵は、そのうちの一人だけがうまく乗ることができ、何度もターンを繰り返しながら、波とともに浜へ近づいてきます。真夏ならばまだしも、こんな季節になっても、波への情熱が冷めない姿を見ていると、サーフィンとはそんなに楽しいものなのかと、自分も挑戦してみたくなり、それを軽く口にしたところ、全反対にあってしまいました。
そんなやり取りの少し後、向かった先は町民プールです。朝晩の外の空気はむせ返るほど冷えて、軽いランニングにも覚悟が必要になってきたためです。こちらも聞こえは、季節錯誤のようですが、十勝のプールはほとんどが室内温水なので、快適そのものです。フンベのサーファーたちとは似て非なる状況だな~などと思いながら、ひとしきり泳ぎ終わって、まだぽかぽかと温かい身体で外へ出たら、冬将軍に吹かれて途端に震え上がってしまいました。ひゃ~っ!と叫びそうになりながら、車へ向かって走ります。水から上がった後の試練は、近いものがある・・・かもしれません。
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