白いキャンバス(出張編)
社内のミッションを受けていざ沖縄へ!本島の土を踏むのは、学生の頃以来ですから・・・何年前かは申しませんが、最後の記憶は既に深い引き出しの奥にしまわれていて、まるで初めてのような緊張感と高揚感をもって向かいました。
移動の翌日、ミッションの準備を終え、遅い昼食でゆし豆腐そばを堪能し、少し時間が空いたので、近くの散策路を歩いてみました。前日から小雨交じりの強い風が吹き、夜が明けても深い海と浅い海との境目には絶えず白波が立っていましたが、ちょうど散策を始めた頃、青空が見え始めました。空港に着いて早々の空模様を見て、一緒に上陸したメンバーと誰が雨男、雨女なのか無用の議論を交わしましたが、やっぱり私が晴れ担当だったなと、ひそかに確信しました。
少し前まで暗く沈んでいた海の色が、アクアグリーンやマリンブルーに変わり始めました。こうなると、どんなに気がかりなことが後に待っていても、心は真っ新に戻されるようです。びっしりと油絵の具で塗りこめられていたキャンバスが一度真っ白に戻されて、そこに青にも緑にも見える水彩絵の具が、淡くじんわりと、ゆっくりと、広がっていくようです。貝殻を探してみたり、どこまでも歩いてみたり・・・表向きやっていることは学生の頃と大差ないのかもしれませんが、この海の色がもたらす効用がとても大きいことを、今はしみじみと感じます。
新しい週が始まりました。さあ、軽くなったキャンバスには、また楽しい色をのせていかないと!