フォアフット
この週末、恒例のフードバレーとかちマラソンを走り終えることができました。練習不足があり、スタート時のちょっとしたハプニングもあり、完走がやっとと言う辛い数時間でしたが、それを差し引いても、怪我なくやり遂げられたことに、大きな安堵とほんの少しの自信がもたらされたのでした。
実は、数年前から走行フォームの改造を試みていました。フォアフット走法と呼ばれるもので、かかとではなく足の前側を最初に着地させる走り方です。より広範囲の筋肉を鍛えて、膝への負担を減らすことができると聞いて挑戦していました。実際この練習を始めてから、ふくらはぎから太もも、腹筋までこれまで意識したことがなかった部位が筋肉痛になり、なるほど効果を感じていました。
さて、そんな私がふと気づいてうらやましくなったこの1枚。キタキツネは常にかかとが高い位置に上がっていて、体のつくりがもともとフォアフットなのでした。よく考えたら、足の速い動物たちの多くはこのようにかかとが地面につかない体の構造になっています。四足と二足という大きな違いがあって、きっと私たちはかかとを着いて安定するようになったのかと想像しますが、一方、走るという行動には、フォアフットが理にかなっているというのもうなずけます。
秋の光を受けながら探索中だったキタキツネ。そんな私の羨望のまなざしを感じ取ったのかどうかは分かりませんが、軽やかに走り出すとすぐに土手を下りて草むらの中に消えていきました。走るのだけではなくて、山登りも山下りも楽々なんだろうなと想像したら、ますます羨ましくなってしまいました。