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自然界の仕組み

 年末に今年撮った写真を見直してみます。不思議なもので、頭の中の1年の感覚はあっという間なのに、写真で振り返ると1月に撮ったものなどでも、ずいぶん昔のことのように感じてしまいます。こんなこともあった、あんなこともあったと懐かしく思うことが大半ですが、おや、と新たに気づくこともあります。
 ハクチョウが三羽、西の空へ向かうところを連写した中の1枚です。一番後ろのハクチョウの首が曲がっていました。最初は一時的に首が曲がった瞬間を捉えたのかと思いましたが、連続した写真のどれも同じでしたので、何かしらの理由で頸椎が湾曲してしまっているのでしょう。この季節、三羽が揃っていれば両親と子供の家族なのかと思うのですが、どうやら首の曲がった1羽は成鳥で、その前を飛ぶ1羽が若鳥のようですので、首の曲がった1羽は親のようです。
 野生動物の世界では見た目もとても大切です。カモの仲間ではマガモとカルガモの交雑種などが時々出現するのですが、どっちつかずの見た目のためか異性にモテず、子孫を残せないことが多いそうです。結果、交雑種は誕生しても、それが新しい種へとつながる(種が固定される)チャンスは低いと聞いたことがあります。一方で、身体的に他の個体とは少し違っている部分があっても、きちんと種をつないでいくことができている例もあります。遺伝子とは、新しい種につながるチャンスを交雑や変異という形で生み出していく一方で、その種を安定して保存していく機能も備えているという点で、本当によくできていると舌を巻いてしまいます。新しいものを生み出す仕組み、仲間を安定的に増やす仕組み、多様性を受け入れる仕組み、今、私たちが大切だと自覚しながら目指している方向は、もう自然界には当然のものとして備わっていることに、改めて気づかされます。
 2024年も無事に最後まで納められそうです。お力添えくださった皆様、一年間本当にありがとうございました。また、健やかな新年を皆様とともに迎えられることを楽しみにしております!
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今週のヒューエンス
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