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青に名前を

 一晩にして厚く積もった雪が、融けて凍ってを繰り返し、少しずつ圧縮されているからかもしれません。この頃は、うず高く積み上げられた雪山の内側が青く見えることがあります。まだ実物を見たことがありませんが、氷河の青が連想されて、気持ちは遠い悠久の景色へつかの間飛んでゆきます。
 さて、今やインバウンドも含め北海道の代表的な観光地となっている美瑛町の青い池の青色は、「あさぎ色」と解明されたという新聞記事が、先週掲載されました。長く不明だった色が決まったことで、今後は、その変化によって水中の成分の変化を、ひいては十勝岳連峰の火山活動の変化を解析することもできるようになるかもしれないとの期待が大きいそうです。
 太陽の角度ひとつでも変化しそうなあの青を、どう確定したのか、その方法もとても気になりますが、一方で、どうして私たちは水の青に名前をつけたいと思うのか、そちらにも興味がわきます。積丹ブルーに知床ブルー、摩周ブルーに支笏湖ブルー・・・北海道内の美しい海や湖には、固有名詞をつけられた青があります。そこには、その青が、ここだけのものだという自負が込められているようです。自然に対する人間の認識の中で、「青」は何か特別な位置を占めているのでしょうか。様々な環境の変化で失われてしまう可能性の高いのが青なのかもしれず、それゆえ美しい青は、自然の力強さを表していると感じているのかもしれません。私たちの仕事は、その名前の付けられた青たちを守っていくことでもあるのではないかと、ふと思うのです。


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