木陰
蝦夷梅雨の合間をぬって、抜けるような青空が広がる時間があります。太陽の光を一身に受けた木々の葉は、ぬれた地面に濃い日影を作り、風を呼び込み、暑さから一休みするのにとてもありがたい場所を提供してくれます。
最近では、電気を使わず室内の温度を下げるため、朝顔やゴーヤなどのつる植物を建物の外壁にはわせたグリーンカーテンが注目を浴びているそうです。都心では、私たちの皮膚のように建物の外壁などから水を蒸散させて熱を下げる技術も取り入れられているとのこと。自然の世界では、もともと環境に耐えうる様々な仕組みが巧妙にできています。近年、人間は多くのエネルギーをつぎ込んで快適な環境を創造してきましたが、そのエネルギーが制限された今、改めて自然の巧さへ目が向けられているのでしょう。こうした技術はエネルギー問題の改善につながるだけではなく、散歩途中の木陰のように、人々が心も体も安らげるものであってほしいと願います。
2011年7月11日
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