秋の気配
十勝・帯広では、お盆の時期を過ぎると、一気に気温が下がり、秋の気配を感じます。
連日30度を超す真夏日が続いていたのは、つい先週のことですが、この雨が上がれば、秋を感じる季節へと移り変わっていくことでしょう。
秋は、よく、「食欲の秋」や、「芸術の秋」と言われますが、作物の実りの時期であると同時に、夏の暑さに奪われていた食欲が戻り、そして空気の涼しさが、物事に熱中するのに適しているからではないでしょうか。
秋は、最も感受性が高まる季節なのかもしれません。
春に芽を出し、夏の間、太陽のエネルギーを十分に浴びた作物達。
この十勝・帯広でも、最近では、朝採り採りたてのスイートコーンやメロン等、農家さんが、道端で簡易的な店を構え、低価格で販売している姿が目に付きます。
一昔前までは考えられない光景ですが、今の時代、十勝の作物の安全性やおいしさ等が、いろんなツールを使って認知度が高まり、通り過ぎる観光客にも魅力的な品として映り、そしてここで暮らしている私達が、今更ながらにその素晴らしさに気づいたからこそ、誕生したものだと感じます。
子供の頃、晩御飯のおかずにつかうからと母親に言われ、裏庭からとってきた、ナスやピーマン。あの頃は、その味が当たり前だと思っていました。
大人になり、そんな昔の記憶も消えている毎日の中で、偶然その味に触れた時、普段口にしているものとの味の違いにびっくりすることがあります。
ふと、昔の記憶が、一瞬よみがえり、その贅沢さが、妙に心に響いたりします。
これも秋の気配を感じているからでしょうか。
2011年8月16日
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