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雲に浮かぶ

 お盆を過ぎたら秋、そんなこれまでの北海道の季節がちょっとずれてきているのか、まだまだ暑い日が続くようです。それでも、空にむくむくと膨らんでいく入道雲にもどことなく秋を感じてしまうのは、体になのか、頭になのか、染み付いている季節感が、無意識にそうさせているのでしょうか。
 十勝岳連峰が雲に浮いていました。高い雲と低い雲、遠くの雲と近くの雲が織りなす景色です。初めて、不思議だな~と思いました。自分が立っている場所からの距離は、麓よりも山の頂上の方があるはずなのに、色は濃く見えるからです。だから浮いているように見えるのですが、今まではこれをただきれいな景色だとしか見ていませんでした。地面に近いところよりも山の上の方が、空気が澄んでいるから、距離はあるのに色がくっきりと見えるのでしょうか。
 山の頂上の濃い色が、麓に向けて淡くなっていく、そんな浮世絵のような情景を、これまで当たり前のように見ていました。北海道の真ん中、大雪山の頂に立つと、東の方向に阿寒の山々はもちろん、知床の山々まで見えるのですが、それも、景色を遮る高い建物などが無いからという理由からだけではなかったのだと、今更ながら気づきました。天高くなる秋、これから景色はいっそう濃くなっていきます。暑さに疲れた体はそんな季節を待っているような、でも、夏が去ることはやはり名残惜しいような、毎年お決まりにやってくるもやもやとした心のぶつかり合いは、そのうち雷雲でも作れるようになるかもしれないな~などと空想してみたりします。
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