先日、帯広空港から飛行機に乗った時のこと。搭乗時刻は午後２時を過ぎており、昼間の短いこの時期は、既に夕方のように、太陽からの光がオレンジ色に変わり始める時間です。
　この便の航路は日高山脈の真上を縦断するルートだったようです。幸いなことに、この日は十勝地方も日高地方にも全く雲がかかっておらず、飛行機が太平洋へ抜けるまでの数十分間、南北に続く日高の山々を久しぶりに眺めることができました。木々も生育ができないほど険しく鋭い稜線の山脈が、白く一面に広がる景色は、時を忘れるほどの美しさでした。
　国土の大部分が山で占められている日本ですから、どこから飛行機に乗ってもきれいな山の風景を見ることはできますが、やはり日高の山が一番美しいと思ってしまうのは、単純な郷土愛だけではないような気がします。行ってみたいけれど容易には近づけない、厳しい場所にはどんな世界が広がっているのか、私達の想像をかき立ててくれる大きな力が働いているのかもしれません。

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今週のヒューエンス

更新日

2012-01-16

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