モノクロームの世界
2月も残すところ数日となり、春に向けて日の光もやわらかくなってきたのを感じます。
気温も少しずつ上がってきているのか、昼間暖まった水蒸気が夜の間に冷やされ、朝方には霧が立ち込めたようになっていることがあります。朝の深い霧は太陽の光も遮り、まるでモノクロームの写真のような風景に一変させてしまいます。普段の曇りの日とは全く違い、ナナカマドの赤い実も、家の緑の屋根も霧で白く染まり、色が失われてしまったようです。
光に溢れ、青い空が当たり前の十勝でのこと、影の濃淡だけで縁取られた街は、いつもとは違う印象的に写ります。単調な世界というよりは、静かな中にも木々の力強さが感じられ、彼らの呼吸している音も聞こえてきそうなくらいです。
冬の朝、帯広でこんな風景が見られるのは、1年に1度あるかないかぐらいです。朝の喧騒に紛れてしまうのは、勿体無い風景です。
2012年2月27日
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