食いしん坊
夏を彩っていた花々も、そろそろ赤い実をつけたり葉の色を変えたりしてきています。
私の背丈ほどの位置に花をつけるアザミも徐々に秋色へ変わっていて、もう山の夏は終わりなのだな〜と眺めていると、あちこちでアザミの花の部分が切り取られているのに気がつきました。始めは、どうしてなのか不思議でなりませんでしたが、間もなく犯人が分かりました。
そう、写真のシマリスです。
彼らは、アザミの茎をするすると登ると、アザミの花の部分をかじり取り、私たちが進もうとしている道の先へ下りてきたかと思うと、今度は器用に綿毛をより分けて捨てては、種の部分だけをどんどんと口に放り込んでいました。
私達の存在はお構いなしに、次々と美味しそうなアザミを取ってきては一心不乱にかじりついて、みるみるうちにほお袋が膨らんでいく姿は、間違いなく山で一番の食いしん坊。よく見れば、道の先までずっと綿毛だけが点々と落ちていて、つい笑ってしまいました。
帰りに寄ったお店の方が教えてくれました。「今年は小動物の繁殖がとても良かったらしく、ナキウサギやシマリスに会えたと言うお客様が多いんですよ。」と。
人間にとっては暑いばかりの印象が残っていますが、動物達には恵み豊かな夏だったのでしょう。
2012年9月3日
- カテゴリ
- 今週のヒューエンス
- 更新日
- 閲覧数
- 567