展望
私達の目は、ありのままを見ているように感じていますが、実際には違うのだそうです。目から入ってきた映像は、一度脳へ送られ、無意識に情報の処理を行っているためです。健康な人であっても、脳が勝手に判断して、実際にはないものを見せたり、実際より強調して見せたりということは、日常的に行われているようです。確かに、好きで眺めている山々などは、普段見ている大きさより、写真に写っているものの方がずっと小さく見えて拍子抜けしてしまったり、毎日通っている通勤路も、地図に描こうとすると思い出せないと部分があったり。これは、物事を効率的に判断するために、必要頻度の高い情報回路ばかりが太くなった結果なのだと思いますが、裏を返せば、私達の目は物事を見たいように見る傾向にあり、それによって視野は狭まっているということです。
知らない土地へ旅に出てみたり、今までとは違う仕事に挑戦してみたり、どちらかと言うと苦手だったり、効率的という観点からは少し外れたことに挑戦してみると、急に周りが良く見えるようになることがあります。新しい刺激は、新しい情報回路を作ってくれるのでしょう。一気に視界が開けて、見慣れた世界からも新しい発見が生まれたりします。大きな展望を得ようと思ったら、何事にも挑戦してみるという心がけは、やはり大切なのだと思います。
2013年1月28日
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