暖かくなり始めた春先、木の葉が生い茂る前の公園は、鳥や小動物を観察するのに絶好の場所です。風も穏やかな日曜日の昼下がり、散歩道の途中でエゾリスに会いました。
　若いリスなのでしょうか。人間を警戒する様子もなく、オニグルミの殻をかじるのに一生懸命です。あまりに無心でカリカリとしている姿が愛らしく、しばらくカメラを向けていると、今度はシャッター音に興味津々。様子を伺いつつ、近づいては止まり、近づいては止まり。あ、と気がついたときにはリスの手が私の指にちょこんと乗せられ、カメラを覗き込むような目を向けていました。
　こちらが近づきたいと思っても、向こうにとってはいい迷惑、というのが私達と野生の動物達との距離感です。カメラのシャッター音に興味を示したリスは今までにも会ったことがありますが、いつも木の上から眺められる程度で、木から降りて近づいてきてくれたのは初めての出来事でした。リスと握手するチャンスなど、一生に一度限りかもしれません。なんとも幸せな瞬間でした。

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今週のヒューエンス

更新日

2013-04-01

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