富良野へ
ラベンダーの紫色が丘を彩る夏の富良野。山の上も、平地に負けないほどの花畑が広がっていました。
富良野岳から北東を向けば、十勝岳連邦の山々が美しく連なっています。景色も申し分ない山ですが、花々が咲き競う谷に目を奪われずにはいられません。
谷を可憐な白で覆っているのはエゾハクサンイチゲやチングルマです。雪解けの早さが違うからなのか、尾根を越えるごとに主役の花が変わり、エゾウサギギクの黄色い花畑や、エゾツツジやエゾツガザクラの赤紫の花畑が次々に現れます。
北海道の固有種で、絶滅危惧種でもあるエゾルリソウ。一見、他の緑にうもれてしまいそうな花ですが、瑠璃色には人を惹きつける不思議な力があります。
こちらは名前を勉強中の花。わずか5ミリほどの小さな白い花と、赤いつぼみとが交じり合い、強い風の通る礫地に大きな群落をつくっていました。
この日、目にした花の数は、名前が分かるものだけでも30種類を超えました。聞けば、先週も先々週もこの山に来ている、なんて方も。山頂はもう目の前なのに、花にレンズを向け始めたらなかなか前に進めない、そんな幸せな山の旅でした。
2013年7月22日
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