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オオハクチョウ

 日本最大の砂嘴、野付半島では、シベリアから南下してくる鳥たちの渡りが活発になってきているそうです。
 中でも、今月初め頃から渡ってきたオオハクチョウの大きな体は、遠くからでもすぐに分かります。早朝、遠くまで響く鳴き声を便りに空を見上げると、4羽から6羽程のグループがきれいに編隊を組んで飛ぶ姿が何度も見られました。長い首をぴんと水平に保ちまっすぐ飛んでゆく姿、朝日に透ける純白の風切羽の美しさは、いつまで眺めていても飽きることがありません。

 こちらは、手前にトドワラ(砂嘴のトドマツ林が海水で立ち枯れた跡)を、奥に知床半島の山々を背景にして優雅に泳ぐペア。午後には、浅瀬に移動して、長い首を後ろに倒して休む姿も沢山見られました。
 野付湾の穏やかな海は、良質な餌(アマモ)を育み、彼らの保養地になっています。今回はゆっくりと観察する時間がありませんでしたが、ハクチョウの他にも、ガンやカモの仲間がこれから沢山渡ってくるそうです。豊かな水は豊かな生態系を育む。その典型とも言える野付半島の自然を、鳥たちの姿を通してもう少し勉強してみたいと思っています。

2013年10月15日

カテゴリ
今週のヒューエンス
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