親子の冬
週末の金曜日、帯広ではまとまった雪が降り、一気に銀世界へと移り変わりました。雪原の貴婦人を期待して、鶴居村のサンクチュアリへ出かけてみました。
残念ながら、鶴居村ではまだ、まとまった積雪がありませんでしたが、この辺りで冬を越すタンチョウたちが沢山集まってきていました。広い牧草地を、純白の体からすっと伸びた長い脚でゆっくりと歩む姿は、まさに貴婦人と呼ばれるに相応しい優雅さです。
雪原の時期は、大きな望遠レンズをつけたカメラがずらりと並ぶサンクチュアリですが、この日はわずか数人しかおらず、タンチョウたちも穏やかな時間を過ごしているようでした。
時折、大きな鳴き声を交わすペアの間で、ヒヨヒヨと可愛らしい声が聞こえてきます。よく見ると首や尾の茶色いタンチョウがちらほら。今年誕生した子供達のようです。体の大きさはすっかり大人ですが、鳴き声はまだまだ幼いヒナと同じで、親について餌をついばみ、日が落ちると両親に挟まれて3羽が仲良くねぐらへ飛び立っていきました。
この子供達も、春が来る前には親離れをしなくてはいけません。両親の愛情を独り占めできる最後の冬です。
2013年12月16日
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