雪の少ない冬
帯広では例年になく積雪の少ない冬を迎えています。数字上では例年の約半分の積雪量、いつもなら真っ白なキャンバスと化しているはずの畑も、まだ茶色い土が見えています。
荒れた天気になると予想された週末も、覚悟していたほどではなく、帯広の新成人の方達は安堵されたのではないでしょうか。しかし、雪かきをせずに済んでいる冬に喜んでいるのは人間ばかりかもしれません。
見た目には寒々しい雪の山も、自然界では断熱材の役割をもっているからです。雪がなければ、秋撒き小麦の若い芽も、動物達のねぐらも、氷点下20℃を下回るような空気を直に受けることになります。普段は樹上で休むエゾライチョウも、冬の間だけは寒さをしのぐため、雪を掘ってねぐらを作るそうですから、今年は休む場所を探すのにも一苦労しているかもしれません。
自然の仕組みの中で生きている動物や植物にとっては、わずかな変化も次の世代へ影響してしまうことが少なくありません。多くてもつい愚痴が出てしまう雪ではありますが、降るべきものが降らないというのは何とも落ち着かず、心配にもなってしまいます。
2014年1月14日
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