すくすくと
程よい太陽と程よい雨で、初夏の香りが一層深くなりました。
帯広の中心地にあるグリーンパークでは、緑の映りこんだ水辺を、カルガモの親子が泳いでいました。ヒナの体がまんまるなところを見ると、卵からかえってまだそれほど日が経っていないのかもしれません。ふわふわの羽毛と黄色い頬が愛らしく、あちらに行ってもこちらに来ても、注目の的です。人の目から逃れるように、お母さんの陰に隠れつつ一生懸命泳ぐ姿がまたいじらしく、申し訳ないと思いつつもしばらくはカメラを向けさせてもらいました。
ヨシ原の陰からごそごそと、また沢山現れたのはマガモの親子です。すくすくと育ったヒナは8羽。大人と同じ模様の羽が生え始め、人の目にも慣れたものです。カメラを向けられても全く気にする様子はなく、ひたすら餌を探すことに夢中になっています。お母さんは子どもたちの後ろから静かに見守っていますが、その間、自身は餌を食べている様子は見られません。餌を探し与える必要はなくなっても、常に周りに危険がないか気を張っているのかもしれません。時折、翼を広げて羽ばたくしぐさを見せるヒナたちは、もう間もなく巣立ちの時期を迎えるでしょう。残りわずかな親子の時間を慈しんでいるようにも見えます。
2014年6月30日
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