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自然の美しさ

 大地を吹き抜ける風は、光に輝く雪の粒を舞いあげながら、海のものとも砂漠のものとも、また違う波模様を描いて過ぎていきます。雪の降る頻度が少ない帯広でこの風景が見られるのは、新雪が積もった後、ほんのわずかな時間だけです。

 いつのころから、私たちは人間の世界と自然の世界とを、分けてしまうようになったのでしょうか。無意識に自然を"外の世界"と考え、人間の作りだすものは"人工物"と分けて考えてしまいます。人間が自然の一部に過ぎなければ、人間の作りだすものもやはり自然の一部と言えるはずです。そう分かっていても、どこかそうは思えない部分があるのは、それが自然の時間の軸から外れてしまったところにあるからかもしれません。地球が何十億年とかけて蓄えた資源をわずか数百年で使い切ろうとし、使い主の手を離れてもなお、自然のサイクルへ戻ることができずに漂い続けるであろう物が、沢山生み出されてきました。
 自然の造形美が何故私たちの心に響くのか。自然の中に永遠と美しさを保ち続けるものはありません。一瞬しか現れない美しさ、時間をかけて変化していく美しさ、そしてまた形を変えて現れる美しさ。永遠だからなのではなく、自然の流れの中でいつかまた生まれてくる未来をもったものだからこそ、尊く有難いものなのだと感じます。私たちも、本当の意味で美しいものを生み出していきたい、そう思います。

2015年01月19日

カテゴリ
今週のヒューエンス
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