歩こう
明日は処暑、暑さのピークが過ぎ台風が到来し始める季節とのこと。北海道では台風7号が9年ぶりに上陸したかと思ったら、海の上では次々と台風が生まれ、11号が昨日上陸、9号も再上陸する可能性があります。暑さのピークが過ぎたかどうかはさておき、台風について言えば、北海道もまさに処暑の季節と言えます。
雨の休日が続くと、やはりどこか手持無沙汰な気分になります。休日は外を歩くというのが、体のリズムになっているからかもしれません。文人たちは散策をしながら思案を巡らせたという話を耳にし、そんな効果を期待したりもするのですが、いつも歩いている間に感じるのは、自分の息遣いや足の重さ、そして空腹やのどの渇きばかり。本能的なことばかりが面白いほどに浮かんできます。でもそれがとても大切なことだと感じるようになりました。
近頃は外からの刺激ばかりが強すぎて、自身の体の声がまぎれてしまいがちです。どんな食べものが必要か、どのくらい水が必要か、どれだけ眠れば元気を取り戻せるのか、生きるために必要な情報は、いつも自分自身が発しています。それに気付かずとも、もちろん生きることはできますが、それらをひとつひとつくみ取ることができるようになれば、自分をもっとたくましく豊かにすることができる気がするのです。
そんな本能の中には、どうやら"歩く"ということ自体も含まれているようです。素敵な考えはそうそう浮かばずとも、心地よい疲労を感じる頃には、満杯になっていたはずの頭の中に、少しだけ余裕が生まれています。自分探しの旅、なんてそんなに必要ないのかもしれません。へとへとになるまで歩いてみたら、自分のことがよくよく見えてくるものです。
2016年08月22日
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