草紅葉
ハート型の池塘の周り、草紅葉が始まったばかりの草原の中に、ウメバチソウの白い花がぽつり、ぽつりと、忘れもののように咲いていました。辺りを包む霧は、時折水の粒を大きくしてぱらぱらと落ちてきます。ぶるぶるっと身ぶるいをして、あ〜秋なのだ、と今さらのように気がつきました。
晴れていれば、青く美しい沼が見られるという神仙沼も、冷たい霧と雨のおかげで、辺りに他の観光客の姿はありません。青い沼には会えなくとも、薄くなった雲の切れ間から光が差し込めば、黄金色にきらめく景色を独り占めです。木道を歩きながら、草木の香りが身体の隅々まで運ばれていくのを感じます。そうそう、秋ってこういうものだった。
あらためて秋の空気をいっぱいに吸い込むと、美味しいご飯が恋しくなりました。十勝へ戻ってくると、じゃがいもや玉ねぎの収穫のトラクターが何台も、忙しそうに動いていました。本当に有り難いことです。
2016年09月20日
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